施設収容中だったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの死亡問題を巡り、詐病などの可能性を主張して問題になっていた梅村みずほ議員は、18日の参院法務委員会でも「臆測でもデマでもない」と主張し、発言を撤回しなかった。前日に遺族らが会見し、発言の撤回と謝罪を要求したばかり。議場では梅村氏への非難の声が飛び、騒然となった。維新の藤田文武幹事長は18日、緊急記者会見で梅村議員を参院法務委員から更迭すると発表した。
◆「遺族や支援者を不当に傷つける発言」と批判も
梅村氏はこの日の委員会で、ウィシュマさんの死亡に関する出入国在留管理庁の調査報告書で「(助言の在り方など)支援者の対応も調べるべきだったのでは」と質問。斎藤健法相が、調査報告書は名古屋出入国在留管理局の対応を調べたものだと答えると、梅村氏は「1人亡くなっているんですよ。これから支援団体をつぶさにチェックする必要がある」と声を張り上げた。この発言に他の議員から「民間団体への介入だ」など反発の声が上がった。
遺族の弁護団の高橋済弁護士は「入管職員らは『支援者が、ウィシュマさんに病気になれば仮放免されると助言している』と思い込んでいた。梅村議員の発言は、入管職員の意識を代弁しているようなものだ」と指摘した。
また、同弁護団の駒井知会弁護士は「遺族の心や支援者の思いを不当に傷つける発言が今後、国会内外でされないことを望む。同時に客観的事実を基礎にあるべき入管制度について一から議論し直す必要がある」と話した。(池尾伸一、望月衣塑子)
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