12月9日に2022年度JRA調教師免許試験の合格者5人が発表された。栗東所属は3人。西園正都調教師の長男で31歳の西園翔太助手=西園厩舎=は4度目の挑戦で突破し、初の平成生まれトレーナーとなった。同日午後の会見では「父の成績を超えること、海外でも活躍できる馬をつくること」と将来の目標を力強く語った。
翔太さんの合格は個人的にも感慨深かった。記者になりたてだった20年以上前。西園調教師に家族を紹介していただいた。当時小学生だった翔太さんは母親の隣で「よろしくお願いします」と丁寧にお辞儀。「賢そうな坊ちゃんですね」と言葉が出たのを覚えている。6年前に競馬担当に復帰してからは気さくに取材に応じてくれる調教助手として、原稿が書きやすくなる話を何度も聞かせてもらってきた。
発表を受けて厩舎にお祝いの言葉を伝えに行くと、西園師はスマホに次々と届く“おめでとう”メッセージに対応していた。「もともとは騎手志望。視力が低くてなれないと分かった時は、普段泣かない子がワンワン泣いて。でもすぐ『調教師になる』と。12歳の時でした」と息子の少年時代を懐古。「小さい頃から黙って一人で机に向かって勉強する子でした」と、受験に際しては口を挟むことなく見守っていたという。
新たな道を歩み始めた翔太さんへ、西園師は先輩として「調教師は従業員の生活も預かる立場。これからの方がよっほど大変だけど、大学(立命館大)の馬術部でキャプテンをやった経験も少しは生きると思う。真面目に、一生懸命やっていけば間違いないですから」とエールを送る。
西園翔厩舎が開業すれば、親子は一転してライバル関係となる。重賞やG1といった大きな舞台で、直接対決が実現することを願う。(中央競馬担当・吉村 達)
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