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Tuesday, August 8, 2023

春の涙からつながった全国制覇 日大三の選手に待っていた ... - 朝日新聞デジタル

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第105回全国高校野球選手権記念大会1回戦 日大三(西東京)―社(兵庫)

 3度目の全国制覇をめざす日大三は9日、社との初戦を迎える。前回優勝したのは2011年。小倉全由(まさよし)・前監督(66)は「春の選抜大会で得た経験が夏の全国制覇につながった」と振り返る。

 さらに優勝を決めたその日、選手たちを驚きの出来事が待っていた。

 勝敗を超えて一生懸命にプレーする姿が、人を感動させることもある。

 選手たちから改めて学んだできごとがあります。

 2011年春。選抜大会直前の3月11日、東日本大震災が発生しました。6日後の17日に宿舎へ向かいました。その時は、大会自体が開催されるかどうかもまだ決まっていませんでした。

 JR大阪駅から阪神電車梅田駅(現・大阪梅田駅)に向かっている途中、きつい言葉を浴びました。

 「こんな時に、野球なんかやっている場合じゃないだろ」

 私たちの服装や持ち物を見て、野球部だと分かったのでしょう。日本中が大変な状況でしたから、無理もなかったと思います。

 「本当に野球をやっていて良いのだろうか」と話す選手もいました。

 現地入りした翌日の18日、選抜大会が開かれることが正式に決まりました。

 私はすぐに選手たちを集めてミーティングをしました。そして、こう伝えました。

 「こんな状況でも野球ができることに感謝しながら、全国に恥ずかしくないような一生懸命な姿を見せよう」

 初戦の相手は明徳義塾(高知)でした。試合は接戦になりました。

 4―4の同点で迎えた八回表の守備。二塁手の本塁への送球がそれて勝ち越し点を許してしまいました。

 しかも、その送球がハーフバウンドして捕手の鈴木貴弘の顔に直撃。前歯が2本欠けてしまうアクシデントにも見舞われました。

 それでも、鈴木は動揺するこ…

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