大阪市のタワーマンション29階で暗号資産の商談中に7000万円が奪われた事件。現場にいたこのマンションに住む男が逮捕されました。実行役の男は現在も逃走中です。
■タワマン7000万円強盗 住民逮捕
7000万円を巡る事件は大きく動き出しました。18日、大阪市のタワーマンションで男が催涙スプレーのようなものをまき、現金およそ7000万円を奪って逃走した事件。警察はその現場に居合わせた、このマンションに住む商談相手の男を逮捕しました。
事件の詳細が分かるにつれ、不可解な点がいくつも浮かんできました。事の発端は18日午後2時半ごろ。
被害者の通報:「催涙スプレーをかけられてお金を取られた」
■暗号資産商談中 実行犯招き入れ?
現場はタワーマンションの29階にある共有ラウンジです。逮捕されたこのマンションの住人と被害者が暗号資産の商談をしていました。そこに男が1人で入ってきて、被害者を脅します。
■7000万円袋に… 実行犯は逃走
男は被害者の目元付近に催涙スプレーを噴射。さらに、固いもので顔面を殴りました。男は現金7000万円をビニール袋に入れさせて逃走しました。男性は顔や頭にけがをする軽傷。逮捕されたマンションの住人にけがはありませんでした。
同じマンションの住人:「午後4時すぎに1回帰って来たら、警察がいっぱいいた。(ラウンジは)午前8時〜午後11時まで基本的に開放されていて、誰でも入れる。予約して貸し切り状態で使うこともできる」
このラウンジは入居者が予約をして使えるスペースで、逮捕された住人が予約したものだということです。逃げた男は身長175センチから180センチ程度。上下黒色の服に覆面を着用していました。この状況、元警視庁の吉川さんは数々の“違和感”を持っていました。
■元刑事が指摘“違和感”と“矛盾”
元警視庁刑事 吉川祐二さん:「一番に7000万円という高額取引が行われることをなぜ知っていたのか。たまたま出くわすことは考えづらい」
さらに、実行犯が1人ということについても矛盾があると話します。
元警視庁刑事 吉川祐二さん:「現場に1人だけで来て、2人を相手に1人の男が犯行するのは非常に難しい。今回、容疑者となった者には全く被害がない。一切、襲われていない。色々な部分で(警察は)矛盾を感じていた」
また、犯行現場についても不可解な点があります。
同じマンションの住人:「昼間はコンシェルジュがフロントにいる」「(Q.セキュリティーは?)1階に2個…すべて2回センサーの鍵を通さないと、自動ドアが開かないようになっている」
これは、住人が撮影したマンションの映像です。このタワーマンションは2007年竣工(しゅんこう)。地上46階建て。コンシェルジュや管理人が24時間常駐。防犯カメラもあります。入り口は4カ所。侵入経路も逃走経路もかなり限られることになります。
元警視庁刑事 吉川祐二さん:「犯罪者は罪を犯す。そこの部分の計画はもちろん、その後の逃げ道“後足”についても十分な計画を立てる。29階ラウンジは非常に逃げるには不便とみている」
警察は、逮捕された住人が実行役をマンションに招き入れた可能性があるとみて調べています。警察は実行犯の行方を追っています。
からの記事と詳細 ( 暗号資産商談のタワマン住民を逮捕 元刑事が指摘した“違和感と矛盾” [2023/07/19 17:44] - テレビ朝日 )
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