厚生労働省は19日、8~14日の1週間に全国約5000か所の定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの感染者数は計1万2922人で、1医療機関あたり2・63人だったと発表した。新型コロナの感染症法上の分類が5類に引き下げられたことに伴い、感染者数の「全数把握」が7日で終了し、インフルエンザと同様の「定点把握」に移行してから初めての公表となる。
都道府県別にみると、1医療機関あたりの感染者数は、沖縄が6・07人で最多。最少は高知の1・27人で全都道府県で1人を超えた。国立感染症研究所の鈴木
厚労省によると、定点把握は、感染者数が多い5類感染症について、流行の拡大・収束の傾向をつかむために実施される。新型コロナの定点医療機関は、この病気の診療実績のある内科や小児科を都道府県が指定している。原則、毎週金曜日に、直前の日曜日までの1週間分をまとめて発表する。
新型コロナの場合、流行入りなどの指標となる定点報告の基準値は、現時点では設定されておらず、厚労省は「今後検討していく」としている。インフルエンザの場合、1医療機関あたりの感染者数が1人になると「流行入り」、10人になると、大きな流行発生の可能性を示す「注意報」、30人になると、大きな流行の継続を警戒する「警報」の水準とされる。インフルエンザの基準値は、過去の定点報告のデータと流行状況を国立感染症研究所が分析したうえで設定している。
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