12月1日、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは20歳のお誕生日を迎えられました。元東宮職御用掛で、雅子さまのご妊娠、ご出産における医師団の責任者を務めた堤治氏の手記を特別に公開します。(「文藝春秋」2019年11月号より)
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雅子さまの妊婦健診に、陛下もご一緒においでいただけた
平成13年に東宮職御用掛を拝命し、雅子さまのご妊娠、ご出産における医師団の責任者を務めさせていただきました。
天皇皇后両陛下はとても仲の良いご夫婦で、妊娠中から分娩まで、お二人で一生懸命取り組まれていました。
御用掛を拝命し、最もありがたく思ったことは、雅子さまの妊婦健診に、陛下もご一緒においでいただけたことです。超音波検査などもご一緒で、はじめは小さな点のようにしか見えない生命が育っていく過程をおふたりで見守られていました。陛下が雅子さまをいたわる強い気持ちの表われであったと思います。
いまでこそ「妊婦健診は夫婦で受ける」という風潮が広がり、妊婦の2人に1人は夫婦揃って妊婦健診を受けていますが、「夫婦揃っての妊婦健診」は当時まだ珍しく、陛下が先鞭をつけてくださったと言っても過言ではないでしょう。
熱心に学ばれていた雅子さま
雅子さまは出産に至るまで、日々の様々な努力を続けられました。こちらの話をメモしながら聞き、私が「毎日30分散歩をしましょう」と申し上げれば、きちんと測られたように30分散歩し、体操も一生懸命にやってくださいました。
出産や妊娠の過程についても熱心に学ばれており、私が監修した『初めての妊娠』を読まれて「本に書かれた身長と、超音波で測定している身長が違うのは何故ですか」と尋ねられたこともあります。超音波検査では足の長さは測りませんので、本に書かれた身長と、超音波での身長にはズレが生じます。その違いに気づくほど熱心に読み込んでくださったのです。
出産に向け、ご夫婦で相談して、東宮御所に愛子さまのためのコルク床のお部屋を準備されるなど、愛子さまのご誕生を心から楽しみにされているのが伝わってまいりました。
からの記事と詳細 ( 愛子さま20歳に 雅子さまが主治医に語られた「お産がとても楽しかった」生まれたての愛子さまを抱いた天皇陛下は… - 文春オンライン )
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