東京・池袋で昨年4月、乗用車で母子を死亡させ9人に重軽傷を負わせたとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(89)の初公判が8日、東京地裁であった。飯塚被告は「アクセルを踏み続けたことはないと記憶している。車に何らかの異常が生じ暴走した」と起訴内容を否定、弁護側は「過失運転は成立しない」と無罪を主張した。
飯塚被告は車いすで出廷。裁判官に促されて証言台の前に来るとゆっくりと立ち上がり、「最愛の人を亡くした悲しみを思うと言葉がありません。深くおわびます」と一礼してから、自身の訴えを説明した。
検察側は冒頭陳述で、飯塚被告は飲食店で食事をするために妻を乗せて車で自宅を出発し、前方車両との間隔が詰まり車線変更を繰り返すうちに誤ってアクセルを踏み込んだと指摘。最高時速96キロで赤信号の二つの交差点に突っ込み、自転車で横断中の松永真菜さん(当時31)と長女莉子ちゃん(同3)を死亡させるなどしたと主張した。
また、飯塚被告の車は2008年に新車で購入したもので、「事故1カ月前の点検でも不具合は見つかっていない」と説明。事故後に車の電気系統を分析しても「異常を示す記録はなかった」と強調した。
松永さんの夫・拓也さん(34)は被害者参加制度を使って検察官の隣に座り、飯塚被告を見つめた。妻子の亡きがらと過ごした最後の時間を語る自身の供述調書が検察官に読み上げられると、天井を見上げてぐっと目をつぶった。
起訴内容は4月19日午後0時…
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