19日午前0時半ごろ、JR宇都宮駅東口の次世代型路面電車(LRT)停留場付近で、試運転中の車両がカーブを曲がりきれず脱線した。運転士ら15人が乗車しており、周辺には係員や見物人も数十人いたが、けが人はなかった。試運転は来年8月の開業に向けて、17日に始まったばかりだった。宇都宮市が詳しい事故原因を調べているが、開業に向けたスケジュールには「影響しない」としている。
車両は先頭部分が歩道に乗り上げ一部を破損。午前9時45分ごろ、ジャッキアップされ復線した。自走できないため、同11時ごろ、別の車両にけん引され上り線を逆走する形で車両基地へ向けて出発した。
市によると、事故は同所の上り線で車両の進路を変える分岐器を使った入線試験を実施している際に発生。停留場に向かう右カーブを外側に膨らむ形で3両編成のうち先頭車両の4輪、中間車両の後方2輪が脱線し、10メートル進行して歩道に乗り上げ停車した。
その際、車止めのポール3本をなぎ倒し、変圧器に接触した。脱線の弾みで電車上部のパンタグラフが破損した。
事故当時、車両は上下線が交差する分岐付近を行ったり来たり繰り返していた。現場の設計速度は時速15キロ。事故車両は時速13キロで下り線から上り線に入線し右カーブを曲がろうとした際、運転士が異常を感じて非常ブレーキをかけたが脱線した。
分岐器のポイント切り替えは係員が手動で行い、レールに異物などがないのは確認済み。約4キロ離れた車両基地から現場まで、走行中の車両に異常はなかったという。
事故を受け、佐藤栄一(さとうえいいち)市長は「ご迷惑とご心配をおかけし深くおわび申し上げる。車輪とレールがなじむまでは、さまざまな現象を想定している。安全な運行に向け、原因をしっかり検証したい」と述べた。
同駅東側のLRT事業は市と芳賀町が施設を整備し、第三セクターの宇都宮ライトレールが運行する。今回の試運転は両市町が主体となり、停留場や架線と車両の接触状況などを確認するために行われていた。
21日には車両の加減速やブレーキ性能などを確認する走行・性能試験が行われる予定だったが、市は今回の事故の原因が分かるまで延期する方向で検討している。
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