井原市西江原町の会社役員宮本隆文さん（７７）方で２６日に長女ら女性２人の遺体が見つかった殺人事件で、岡山県警は２８日、連絡が取れなくなっていた宮本さんの孫の男性（２５）が大分県内の河川で遺体で発見されたと発表した。目撃情報などから自殺と断定された。県警は２人の殺害に関与した疑いがあるとみており、慎重に裏付け捜査を進める。
県警によると、男性は宮本さん方の西隣に住む長男夫婦の息子。２６日午後３時４５分ごろ、大分県内の橋から飛び降りるのを目撃した人らが通報した。全身を強く打っており、死亡が確認された。ショルダーバッグや約７万円入りの財布、福山―博多間の新幹線切符などを持っていたが、身元を示す所持品はなく、遺書もなかった。
防犯カメラの映像などから、男性は２６日午前８時４０分ごろ、宮本さん方の乗用車で現場を離れ、ＪＲ福山駅北口の有料駐車場に車を止め、同駅で新幹線に乗り、小倉駅で下車したとみられる。大分県警から２７日に身元不明遺体の情報提供を受け、２８日午後、同県内で遺族が本人と確認した。
事件は２６日午後２時４０分ごろ発覚。女性２人が頭などから血を流して倒れているのを帰宅した宮本さんが見つけた。宮本さん方は３人暮らしで、１人は長女のアルバイト安藤千園さん（５０）と確認、もう１人は妻の会社役員宮本幸枝さん（７４）とみて身元の特定を進める。現場からは凶器とみられる金属バットが押収され、長男夫婦方には血の付いた衣類が残されていた。
岡山県警は近く女性２人の司法解剖を行い、死因を調べる。
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