過酷な撮影だったからこその一体感があった
――「WOWOW オリジナルドラマ オカルトの森へようこそ」で堀田さんが演じるのは、ホラー映画監督の助監督・市川美保ですが、役作りでどんなことを意識しましたか?
堀田 今回の作品はフェイクドキュメンタリーですが、「助監督を演じながらもドキュメンタリーという部分を大事にしてほしい」と白石晃士監督は仰っていました。その生っぽさを表現するにあたって、「セリフの語尾などを変えても大丈夫です」と言っていただきましたが、最初はそれが難しくて……。たとえば怒っているときに強く声を発すると大きく聞こえて、誇張しているようにも見えるので、その辺のバランスが難しかったです。だから最初に精神錯乱気味の麻里亜さんのおうちを訪ねるシーンは、バラエティのロケに来ているような感覚で、実際にその場で起きていることを大事にしながら演じました。ただ何が起こるか分からずに行けば自然なリアクションもできますけど、その後の展開を知ったうえで生っぽく、初めて見たかのようにやらなきゃいけないのが大変でした。
――市川は気の強いキャラクターで、思ったことをダイレクトに口にしたり、手や足が出たりしますが、堀田さん自身、市川に似ているなと思うところはありますか?
堀田 私には兄がいるんですけど、昔は兄妹げんかをすると、兄をポーンって蹴ることもあったので、市川の本質はあるのかもしれないです(笑)。
――長回しのシーンが多いですが、緊張感がすごかったのではないでしょうか?
堀田 そうですね。実際に白石監督が役を演じながらカメラを回していたのですが、1シーンをほとんど長回しで撮っていたので、1箇所でも違うなという部分があったら、また最初からやり直しなので、テイク数はめちゃくちゃ多かったです。
――撮影期間はどれぐらいだったんですか?
堀田 ほとんど順撮りで、2週間ちょっと。ギュッとまとめて撮りました。
――撮影時期はいつだったんですか?
堀田 去年の夏です。山奥での撮影で猛暑との戦いでしたし、もともと肌が強くないので日差しも辛かったですし、体力面では本当に大変だなと感じました。その時の写真を見ると、人生で一番日焼けしたんじゃないかなというぐらい黒かったです。あとヒルが出るので暑いけど噛まれないように長靴を履いたり、蚊などの虫対策だったりも大変でした。そんな状況のなか、撮影では見えないバケモノと戦うのが濃密な体験でした。順撮りというのもあって、物語通りに撮影が進んだので、クランクアップしたときは、やりきったという達成感がありましたね。
――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
堀田 車だと途中まで行けない場所もあって、そこからみんなで歩いて行ったり、ロケ地の大半が山や廃墟だったり。本当に過酷な撮影だったので、みんなで大変な状況を乗り切ろうという一体感は、これまで経験したどの作品よりも感じました。たくさんお話をしたり、みんなでアイスを食べたり。走るシーンが多くて、たくさんエネルギーが消費されるので、みんなで常にいろんなものを食べていた気がします。
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