菅首相(自民党総裁)は30日、次期衆院選前に自民党の二階幹事長の交代を含む党役員人事を行う検討に入った。複数の政府関係者が明らかにした。党役員の任期は9月末に切れる。首相は党刷新に乗り出す姿勢を示すことで、求心力の回復を図りたい考えだ。
首相は30日、首相官邸で二階氏と会談した。二階氏は周囲に首相が交代が必要と判断すれば、容認する意向を示しているという。首相は25日の記者会見では、衆院選前の党役員人事について「全く白紙だ」と述べていた。
二階氏は、安倍内閣時代の2016年8月に幹事長に就任し、在任は5年以上にわたる。首相は、党をまとめ上げる二階氏の手腕を高く評価しているが、「強引な党運営や物議を醸す発言が目立つ」などと、若手を中心に二階氏の交代を求める声が広がっている。
二階氏を巡っては、自民党総裁選に出馬表明した岸田文雄・前政調会長が、党役員任期を「1期1年・連続3期」までとする党改革案を打ち出し、党内で評価する声が出ていた。総裁選での首相再選を支持する立場の安倍前首相や麻生副総理兼財務相も二階氏の交代が必要だとの考えを持つとされる。
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