韓国を見習うべき?政府によるインセンティブ接種作戦の効果
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世界各地で新型コロナのワクチン接種が進む中、ここに来て、韓国でもワクチン接種が急激に進みそうな気配を見せている。
塾講師として働く50代の女性は、娘が日本に留学しているが、新型コロナの影響で、自分が娘に会いに行くことも、娘が韓国に一時帰国することも難しくなっている。そのため、彼女は早目にワクチン接種が受けられるなら受けてもいいと考えるようになった。政府がワクチン接種と規制緩和に関する新たな方針を打ち出したからだ。
韓国の場合、海外からの入国後、2週間は所定の宿泊施設や自宅で隔離が義務づけられている。隔離期間中の情報は管轄地域の職員と共有され、携帯アプリによる健康状態のチェックや所在地の確認、定期的な電話連絡などが必要になる。これを破ったり、虚偽の申告をしたりした場合には罰せられる。
また、家族の中に海外から帰国して隔離中の者がいる場合、同居家族は隔離対象者と同じく2週間は学校への登校が制限される。そのため、今の段階での海外への渡航はリスクや負担が極めて大きい。
その中で、政府はこの5月からワクチン接種が完了した者については帰国後の2週間の隔離期間を免除すると発表した。さらに、韓国の福祉保健部も5月26日に、余剰ワクチンを未接種の希望者に接種できるようにすると追加発表している。
現在、医者など接種の優先順位が高い人を除き、一般の接種時期は秋頃の予定である。つまり、今回の措置は一般に対する接種時期を大幅に前倒しするものだ。
翌5月27日からは、カカオとNaver(ネイバー)が地域ごとの余剰ワクチン数と接種が可能な医療機関を検索できる地図をそれぞれ公開、予約もできるようにした。案の定、予約が殺到しており、筆者の自宅周辺を調べても、どこの医療機関も残余数がゼロである。失敗続きの文在寅政権だが、今回のワクチン接種の前倒し政策は今のところ奏功している。
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