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Tuesday, March 2, 2021

母親「虐待疑われるのが嫌で、幼稚園辞めさせた」…5歳餓死 - 読売新聞

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 福岡県篠栗ささぐり町で昨年4月、5歳の男児が餓死し、母親と知人の女が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された事件で、男児が死亡する約3か月前に幼稚園を退園したことについて、母親が「職員に虐待を疑われるのが嫌で辞めさせた。知人の女に退園を勧められた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。すでに町などが虐待を疑って支援をしていた時期で、県警は、関係機関の介入を阻む意図があったとみて調べる。

 発表によると、逮捕されたのは篠栗町尾仲の母親・いかり利恵(39)、知人の赤堀恵美子(48)両容疑者。2人は共謀し、2019年8月頃から碇容疑者の三男・翔士郎ちゃんに食事を与えないなどし、20年4月、碇容疑者の自宅マンションで重度の低栄養状態だった翔士郎ちゃんを放置して死亡させた疑い。翔士郎ちゃんは、体重が同年代の半分の約10キロしかなかった。碇容疑者は容疑を認め、赤堀容疑者は「一切やっていない」と否認している。

 赤堀容疑者は、碇容疑者ら母子の生活費を管理するなどし、碇容疑者は赤堀容疑者から言われるままに行動していたとみられる。碇容疑者は翔士郎ちゃんを含む子ども3人と暮らし、赤堀容疑者から渡されたパンや米など限られた食料を分けて食べていた。

 捜査関係者らによると、翔士郎ちゃんは19年10月頃から幼稚園を休みがちになり、行事を欠席することも増えたことから、園は碇容疑者宅を訪問。しかし、赤堀容疑者はこれに抗議。それまでは、赤堀容疑者が翔士郎ちゃんを送迎していたが、同11月を最後に翔士郎ちゃんは通園しなくなり、20年1月に退園した。

 一家を巡っては、19年9月、小学校に通う翔士郎ちゃんの兄2人の体重が減っていることに気づいた学校側が町に連絡。児童相談所や町などでつくる「要保護児童対策地域協議会」が19年11月以降、兄弟3人への対応を話し合う会合を開いていた。関係者によると、その後も、園や町職員らが碇容疑者宅を訪問した際に赤堀容疑者が現れ、「母親(碇容疑者)は対人恐怖症だ」として面会を遠ざけるなどしていたという。

 捜査関係者によると、碇容疑者は生活保護などで月20万円前後の収入があったとされるが、貯金も含め赤堀容疑者に1000万円超を渡していたとみられ、所持金はほとんどなかった。赤堀容疑者はパチンコ店に頻繁に通う姿が目撃されていたという。

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