新型コロナウイルスの感染拡大で、大阪府が非常事態を示す「赤信号(レッドステージ)」を点灯させて迎えた4日、不要不急の外出の自粛が要請された初日となる府内では、足早に帰宅する会社員らの姿が目立った。繁華街は人通りがまばらで、忘年会シーズンを期待していた飲食店主やタクシー運転手からは、客の減少を嘆く声が上がった。
4日夜、JR大阪駅近くで大阪市平野区の会社員男性(27)が「せっかくの金曜日だけれど、コロナが怖いのでまっすぐ帰ります」と駅へと急いでいた。職場では営業を担当しているが、テレビ会議システムを使った商談が増えてきたといい、「慣れていないので成績が下がるかもしれないが、こんな状況なので仕方がない」とあきらめ顔だった。
市内では11月27日から北、中央両区に限定して居酒屋などへの営業時間短縮(午後9時まで)の要請がスタートしたが、今回の外出自粛は府内全域が対象となる。
これまで影響が少なかったとされる福島区にある居酒屋「弘大Z」も4日の予約の半分が、急きょキャンセルになった。10月頃には売り上げが前年並みに回復していただけに、オーナーの男性(60)は「かきいれ時なのに、店は大打撃だ」と肩を落とした。
繁華街・ミナミのタクシー乗り場には車が長蛇の列となった。周辺では人通りの少なさから早々に店じまいする飲食店もあり、客待ちをしていた運転手の男性(55)は「『赤信号』が出て、街の人通りがなくなりガラガラだ」と話した。
タクシー業界では、11月下旬に大阪市を目的地とする旅行が観光支援策「Go To トラベル」から除外されることになって以降、時短要請、外出自粛要請とマイナス要因が次々と重なっている。
男性は「1年で最も忙しくなるはずの時期に、閑古鳥が鳴く状況となった」と、ため息をついた。
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