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Tuesday, June 16, 2020

PS5にみる物理メディアの終焉(ITmedia NEWS) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントが次世代ゲーム機「プレイステーション5」(PS5)の外観や開発タイトルを発表した。ゲームコンソールは、5年は一線級の製品として、10年は現役で販売される商品。長期的なプラットフォームとしての役割が与えられるという点で、スマートフォンやタブレット、PCなどとは異なる設計が求められる。その商品設計から今後数年のトレンドがうかがえる。 【画像】曲線を多用したデザイン  かつてゲームコンソールにはPCとは全く異なるCPUやGPUが使われていた。その最も進化した形はPS3の「CELL Broadband Engine」だったが、PS4になるとAMDのプロセッサに置き換えられ、GPUのアーキテクチャを含めて、PCと類似するシステムへと移行した。ライバルの米Microsoft「Xbox」も同様だ。  ゲームコンソールはPCに近づいたが、決定的に異なるのはPCが自由に選べるプラットフォームでユーザーごとに異なるハードウェア構成であることだ。対してゲームコンソールは、たとえx64アーキテクチャでGPUもPCと共通だったとしても、サウンド系システムやゲームコントローラーなどの周辺機器、ユーザーインタフェースを含めて“フォーマット”として作り込まれる。ゲーム開発者は、ターゲットになるハードウェアが明確であるため、そのハードウェアを活用して最適なユーザー体験が得られるように作り込める。  これは以前ならCPUやGPU、メモリなどのハードウェアをしゃぶり尽くすという意味だったが、PS5ではその定義をさらに拡張した。PS5は、3Dグラフィックで構成される現代のゲームにとって重要な大量の“データ”を、データストレージであるSSDからCPU、GPUが使うメモリに至るまで一貫して広帯域につなぎ、ゲーム体験のレベルを引き上げようとしている。

新しい10年を意識した時の「コストのかけどころ」

 ディスプレイとなるテレビ受像機は、新しいものなら4K解像度も当たり前になった。PS5では8K対応したことも話題になったが、本来のターゲットは「4Kで快適かつ最適な画質でゲームが楽しめること」だろう。  ここでのハードルは、なんといっても3Dグラフィックをレンダリングするためのモデリングデータとテクスチャーデータ。これらの容量を増やさなければ画質を高めることはできないが、大量のテクスチャーデータを保持し続けられるメモリを積むことはコスト的に難しい。  これまでのゲームコンソールなら、あの手この手でメモリを節約するのだが、PS5の場合はアプローチが違った。超高速SSDを用意し、システム全体のデータ転送速度に“最低保証”を付けることでゲーム中に必要なデータをローディングしても支障のない設計になっているという。  3Dグラフィックの質だけでなく、ゲームを楽しむ際のボトルネックとなっていた問題に対して正面から向き合ったのがPS5といえる。PCにも類似するアーキテクチャだが、こうしたゲーム体験の向上に特化した作り込みは、ゲーム専用機ならではの部分だ。

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